2016 ものラボワークショップ in 高山 第5回(天沼)
こんにちは。この度初めて記事を書かせていただきます、ものラボスタッフの天沼です。
先日、春一番が吹きましたね。暖かくなってくれるのはありがたいですが、春の嵐は困りもの。あまりの風圧に危うく飛ばされかけましたので、みなさまも風の日はお気をつけて…。
さて、前回に引き続き、高山ワークショップについてご報告いたします。私がスタッフとして参加したのは、ピタゴラ装置づくりの最初と最後である第3回と第5回。どちらも1班を担当しました。第3回は波乱の滑り出しで、子どもたちは自分のパーツを思うようにつくれないなか、アイデアカードを描いたり、設計図をつくったりと大忙しな回となりました。
第4回もパーツ制作に苦戦していた様子。というのも、第5回の朝の段階で完成しているパーツがない…!?というピンチな状態だったのです。しかし、泣いても笑っても最終日。班のみんなには設計図と装置を確認しながら、どこを直し、何を足さなければならないかを意識して効率よく作業をすすめてもらうことに。(進捗状況が芳しくなくて焦っているのは私だけなのか、子どもたちは至ってマイペース)
前後のパーツをうまくつなげられるように子どもたち同士で協力して作業をする様子なども見られ、第3回よりも班内のコミュニケーションは増えたようです。調子が上がってきたのか、危機感を感じたのか、後半の追い上げと集中力が素晴らしい。見事にパーツを完成させ、全体を繋ぎ終えました。
そしていよいよ発表会。他の班の子たちや保護者の方々も装置を囲んで発表を見守ります。発表は3回。1回目は緊張している様子でワークシートを見つめて話している子が多かったですが、2回目、3回目は雰囲気にも慣れ、前を向いてはっきり話せていました。1班の装置は2回目で大成功。最初から最後まで手を出さずにボールが流れていきました。3回中1回だけですが、されど1回。大きな成果です。
発表の後には「みんなオリジナリティのあるパーツでよかった」「なんだかんだ成功してよかった」などの感想があがり、達成感があった様子。閉会式ではひとりひとりに修了証書とポートフォリオが手渡されました。名前を呼ばれ、名前と写真が入ったオリジナルポートフォリオを受け取った時の得意げな顔、そしてお父さんお母さんのもとへ戻っていくときの照れた表情がなんとも言えず、見守っていた私も自然と笑顔になりました。お家でもピタゴラ装置のようなものを工作して遊んでいるという子もいましたが、チームを組んで協力して作り上げるという試みは、彼らにとっては新しい経験だったと思います。
最終回から早3か月。私も何か新しいことを始めようと、自動車学校に通っております。操作が簡便なオートマで免許を取る方が多いようですが、私はマニュアルにしてみました。ギアを変えたり、絶妙なクラッチワークを要求されたりと何かと操作が忙しいマニュアル車の魅力は、なんといっても自分の手足で車を操作している実感です。
街を走る車はオートマが主流で、私もおそらく免許取得後はオートマ車に乗る機会の方が多いだろうと思います。ものづくりにおいては、産業ロボットの活用や3Dプリンターの登場など、自分の手を動かさずに何かを作り上げることができるのが当たり前の時代。世の中はどんどん便利な方向へと進んでいくでしょう。どんなものでも便利になることは良いことですが、便利の裏側にある仕組みや仕掛けを実感することも忘れずにいたいと思います。そして、子どもたちにも自分の手で作る・動かしてみるという楽しさを感じてほしい。高山ワークショップで行われた時計作り、3DCAD・センサー体験、ピタゴラ装置づくりは、ものづくりの実感を得られる機会となったのではないでしょうか。
ワークショップに携わるようになってからまだ日も浅く、至らない点ばかりだったと思いますが、最後に、保護者の皆さま、関係者の皆さまに改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。来年度も引き続き子どもたちにとって実りある場を提供できるよう、邁進いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
天沼
0コメント